独り言、またはイラスト等をあげていくブログです。
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2013/03/06 (Wed)
「つまり、記憶がないということ…か?」
自分の言葉を受けて、目の前の男は確かめるように訪ねてきた。
その言葉を繰り返すように、もう一度自分にも問いかける。
自分の言葉を受けて、目の前の男は確かめるように訪ねてきた。
その言葉を繰り返すように、もう一度自分にも問いかける。
俺は誰…? 何処から来た…? どうやって…?
投げかける多数の疑問。 しかし、返ってくる答えは全て『無』。
漠然とした空虚と、沈黙が心に残っているだけのようだった。
「…そういうことみたい?」
暫しの沈黙の後に、首を傾げて答えてみる。
目の前のヴィシュ…何て言ったか…。
長くて一度で覚えられない名前をした医者が困ったように笑ったのが見えた。
「そうか…。でも、綺麗な服装をしているし、その外見だ。
子供の脚で行動できる範囲なら、すぐに身元も探せるだろう。」
「――――――――――――――――――――!?」
何気ない会話のはずだった。 言葉に不審なところは一切ない。
しかし、自分の中で何かが大きく揺らいだのを感じた。
頭を鈍器で何度も打たれるような感覚。
心臓を握り潰されているかのような苦痛。
「…、どうした?」
緑色の瞳が大きく揺らいだのに気づいた彼から言葉が聞こえる。
その時、頭の中に不意に言葉が巡った。
感情の荒ぶりで乱れた声。憎悪を含んだ「ヒトゴロシ」という言葉…。
身体が震えた。心拍数が上がっていくのを感じる。
平静を装うばかりか、まともに座っている事すらままならずに
自分が寝かされていたベッドの上に無造作に倒れ込んだ。
「?! おい…!」
突然倒れた俺に、急いで声をかける彼が見える。
しかし、その景色と自分を呼ぶ声は次第に遠のいていった。
『嗚呼…このまま無空に消えてしまえばいいのに』
意識が途絶えるその瞬間、意図のわからない思いがこみ上げた。
その意味を考える余裕もなく、俺の意識はその場で途絶えた。
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書く書くー。
とか言ったのは昨年のゴールデンウィークでしたよ、ね(がくぶる
というわけで、遅くなりましたが2話です。
…ぅぅぅ、先が長いですね;;
しかも久々の更新がヒスイ君の過去話…。 ふへ←
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